科研申請区分改革案について

学術連合から加盟学会向けに、科研申請区分改革案についての情報共有がありましたので、お知らせいたします。

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現在、科研費の申請区分の改革案のパブリックコメント募集が行われています。
本学会の会員の多くが申請をする小区分について、改革が提案されています。

申請および採択に影響を与える可能性のある提案として、

小区分「スポーツ科学」からスポーツ生理学やスポーツ生化学の語を削除することが提案されています。

本学術連合の加盟学会からこの改革案に関する指摘が以下の2点、寄せられました。
重要な論点であるため、本学術連合の加盟学会に展開します。
<論点1>
スポーツ生理学・スポーツ生化学の語を小区分59020「スポーツ科学」から削除することの問題性

この2つの分野は、現状、データベース上の検索では科研申請数が少なく見えます。
この理由は、研究が停滞しているわけではなく、関連分野の重要な基礎科学であるためと考えられます。

また、体育・スポーツ・健康科学に詳しくない場合、同一中区分内の「健康科学」「リハビリテーション」などの分野を中心に申請されれば良いだろうという判断がなされている可能性もあります。

しかし、スポーツ科学にとっても、身体教育学にとっても、基盤となる知見であるため、削除には慎重であるべきだと考えられます。

<論点2>
中区分59「スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野」が大区分K(医学系の大区分)の下位に置かれているという課題

この区分配置が抱える課題は、従来から本学術連合においても改善の必要があるとの意見が出されていました。
体育・スポーツ・健康科学分野は、総合科学です。
身体に関わる科学であるものの、医学とは異なる独自の視点を有しています。
現状の区分では、本学会の会員が進めている研究の採択率に偏りが生じるのではないかという懸念が2018年の改革時にも示されていました。

上記は論点の重要な例ですが、この他、各自の研究分野の視点からの意見をできるだけ多く、パブリックコメントに入れていただく必要があります。

締め切りは、2025年9月7日(日)(必着)です。

なお、2018年改革時は、会員の協力を得て多くの意見が出されたことにより、調整が行われました。

意見提示は本学術連合や学会やが強制すべき事柄ではありません。
一方で、情報が共有・周知されていない状況が伺えますので、お知らせいたします。

文科省パブリックコメント募集に関する公開ページ
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/1385136_00007.htm

意見提出フォームへのリンク
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=sBBYVMs2kEKJJkjbwPnpLzpE50zi9oBHpZYcexToj85UMEU4QzNJWjJUOU1RTDVORVhVNlNURUFERS4u